【よもやま話】第18共徳丸を見に行った ① 2013年夏

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2011年3月下旬。計画停電実施中の夜、自宅にてろうそくを灯して読書する図。3月11日の地震発生の当日、私は自宅にてお昼寝中。大きな揺れを感じたものの被害なしで、電気・インターネットは地震直後に止まったものの、いずれも当日夜までに復旧している。これを当たり前と思ってはいけないと自戒・・インターネットの情報にて東北地方の被害の甚大さを想う時、当たり前の日常がいかに尊いか、その「当たり前」の維持に莫大な人的・物理的コストが費やされているか思い知るのである。前置きなし・人間の都合はお構いなしに「その時」は来る。「そのうち」ではない。「今」感謝をもってあらゆる物事に対峙したい・・まぁそういう事である。

そんなこんなで2013年夏。インターネットにて岩手県気仙沼市某所に打ち上げられた漁船が震災遺構として保存を断念・解体の情報を知り、居ても立っても居られずという気分に・・深夜宇都宮を出発→国道4号線をトコトコ北上→朝に気仙沼付近を走行中の図。

気仙沼市に到着→港の駐車場に車を停めて→くだんの漁船・第18共徳丸がある鹿折唐桑駅付近を目指して歩く。五十鈴神社から気仙沼港を望む図。津波による破壊の痕跡が残っているのが確認できる。

気仙沼港付近にて。津波が到達した高さを示す線がペイントされている。6.3メートル(!)

気仙沼市元浜町付近の状況。まだかなり距離があるが、既にその巨体が見え始めた。(画像左奥)

建築・その他構造物がないので遠くからその巨体が確認できる。あと200m。

鹿折唐桑駅前交差点付近に到着→どーんと鎮座する巨大な物体・くだんの第18共徳丸に接近遭遇。人物の背丈の大きさと比較すると、その巨大さがわかる。

町中に巨大な漁船がたたずむ「非日常」。ここで何が起こったかを視覚的に強く示唆している。

船の下敷きになった車両がわずかに見えて、船体には火災の痕跡の黒焦げが残っている。

船体の前に佇む私の図。これ(第18共徳丸)を見るためにはるばるやってきましたという風体の、ザ・お上りさんである。物見遊山である事は重々承知である。言い訳にもならないが・・私の他にも観光客が多数見られ、乗用車・バスの登録ナンバーを見ると県外・関西圏も多かった。
船体は津波によってこの場所に流れ着いて現況のようになったわけである。船体周囲に申し訳程度のバリケードが張られているが、近づいて触ってその感触を確かめる事もできた。

(2013年8月19日)

第18共徳丸 概要

総トン数約330t
全長約60m
総工費6億円
就役1991年
用途巻き網漁船
備考2011年3月11日被災
2013年10月解体

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